難解定石の必要性
こんにちは!!
今回紹介するのは、出書房新社【出版】、石田芳夫【著】
「難解定石の活用法」です。
忘れてしまっても無駄にはならない
難解定石の勉強はしたことありますか?
本書では難解定石として「大斜」「ナダレ」「二間高バサミ」を詳しく解説しています。
この手の勉強をするのが嫌な人の言い分に、「どうせ覚えきれない」「実戦で私は打たない」などがあります。
しかしこれらの定石は使う、使わないに限らず一度は勉強しておくのがオススメです。
筋の勉強にはなるのはもちろん、自信がつきますし、実戦で相手が仕掛けた時に有効ですからね。
また忘れてしまっても不思議なことに勉強した分の蓄え(地力)はなくなりません。
再び覚えた時の定着率が高くなるのもメリットですね。
このカテゴリ「新定石・裏定石」の類は、特に県代表などを目指すならやっておいて損はありません。
大会では「ハメ手・裏定石使い」なる人が存在し、地力ではこちらが勝っていても知識がないと一発入れられる危険性がありますから。
内容紹介
↑これは二間高バサミの項目で、黒1は有名なハメ手です。
私が高校生の頃にハメ手使いに使われ負けました(笑)
この手は黒のハサミが一間高バサミの時は成立しますが、しっかり咎めることができるでしょうか?
↑4まではこうなるところで、ここでA~Cの選択肢があります。
なぜかこの本にはAとCの話がなかったのですが、この二つはハマリになります。
新しいハメ手の本によるとBが正解となっています。
↑黒6で白5の一路下に抑える型もあるのですが、この本には載っていませんでした。
紙面の都合でしょうか?
ハメ手は一冊の本にすべてを網羅しているものはなく、それらを知りたければいろいろな棋書を買うしかありません。
話を戻して、黒8は14の場所で黒11は白13の一路下です「二子にして捨てよ」ですね。
↑黒は石塔絞りの筋を駆使して、要石の白3子を取ることに成功しました。
これで黒よしと判断するのは甘いです。
↑黒が3子を抜いて白が抜き返した図です。
結果はAは止まっており、白は結構厚い形。
それに対して黒はBやCが利きでどことなく薄い形。
これで白よしとなります。
終わりに
この棋書は広く浅くで書いている印象ですね。
今回紹介した型にしても、深く知りたければまた別の本があります。
多くの裏定石の本を読んでいくことで、一つの型に対する理解度は高まっていくのです。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:B