世界の新定石
こんにちは!!
今回紹介するのは、棋苑図書【出版】、韓国国家代表チーム【著】
「新手/新型 定石の解析」です。
現在の囲碁界は中韓のプロが世界の新手や新型の研究の最先端を走っています。
そして、そこで生み出された新手新型は我々アマの対局にもやがて現れてきます。そ
の時に普段の勉強を怠っていると痛い目に遭います。
本書は、韓国代表選手たちが頭を突き合わせて研究した情報が公開されています。
内容紹介
全部で21型の新手新型について解説しています。
- 研究テーマ①:難解定石ですが、黒8の後AとBどちらが正着か知っていますか?
私は本書を読むまで正着を知りませんでした。
わりと適当に打っていたことを自覚させられたのですが、その後の進行についても自分は正しく理解できていなかったのです。
難解定石をうろ覚えで打つ事は自殺行為に等しく、少し詳しい人に当たってしまうと一気に形勢を損なう恐れがあります。 - 研究テーマ③:白12までヒラくと黒13と打ち込みたくなりますが、この後の変化はかなりの量があり厄介です。
右下隅も巻き込んで大きな競合いに発展するのですが、こういった変化をマスターしてこそシステム布石を正しく運用できるのです。
大型の難解型は対局中に考えてもなかなか答えまで辿り着けるものではありません。
プロですらそうなのですからアマはほぼ不可能と言っても過言ではないでしょう。
やはり事前研究が非常に大事なのです。 - 研究テーマ⑦:白14は上辺黒の構えを意識したものになります。
なぜ定石通りに打たないのか、白14の位置にどのような意味があるかを理解できるように解説しています。
個人的な話になるのですが、白14を初めて見たときはとても洗練された手だなと感じました。 - 研究テーマ⑯:黒15からはこれまた難関定石ですね。
この定石に詳しいアマはほとんどいないと思います。
この後激しい戦いになる変化もあり、白黒双方とも油断ができません。
即戦力になる
総じて難解定石が多いのですが、最新布石に頻繁に登場する型ばかりですので、マスターできれば即戦力になるメリットがあります。
また一つ一つが破壊力の高い型が多く、相手を一気に崩壊させることも可能です。
逆に相手が使ってくる可能性も当然あるわけで、受ける側として学んでおく必要もあります。
結局より引き出しを多く持っている人が有利なのですね。
本書はアマ高段以上の腕自慢の人に読んでもらいたい一冊となります。
まとめ
対象棋力:5段以上
評価:A