古いハメ手本
こんにちは!!
今回紹介するのは、成美堂出版【出版】、安永一【著】
「はめ手・はまらぬ手」です。
囲碁のアマ棋士の安永一氏をご存知でしょうか?
アマ4強(菊池・村上・平田・原田)の時代よりさらに前のアマトップの方です。
当時のプロと互先で互角に渡り合うなど、実力は優にプロ級だったとのこと。
調べてみたらこの人は本因坊秀哉門下で四段まで昇段したらしく、あえてプロとして活動していないとのこと。
アマの棋戦もほとんど出場していないみたいですが、アマチュア初の七段位授与や世界アマ選手権に日本代表として出場し3位などの実績があります。
もし現在のアマ棋戦に全盛期の安永一氏が出場したらどうなるか興味がありますね。
本書はそんな超古豪の人が書いたハメ手の棋書になります。
当然棋書としては相当古い部類ですが、内容は現在でも出てくるハメ手が多く色褪せてはいません。
目次
- 第1章:はめ手分類
- 第2章:星を中心として
- 第3章:星・一間トビ
- 第4章:ツケノビ定石
- 第5章:星への両ガカリ
- 第6章:打ち込みとサバキ
- 第7章:小目対目はずし
- 第8章:ハサミ
- 第9章:小目対高目
内容紹介
- 第3章テーマ図:白1は置碁で上手が多用する手法ですね。
この二線に置いてくるのは、本当にいやらしい手なのですが慌てず対応できますか? - 第6章テーマ図:これも置碁によく出てきそうな形。
白2のボウシで打ち込んだ黒石が弱く見えていたら気持ちで既に負けていますよ。
この後の戦いが非常に重要で、守りに入ってはいけません。 - 第8章テーマ図:白1を打ってから白3と大斜定石を仕掛けるのは、如何にもハメ手臭いですね。
当然白1の石には意味があり、黒は注意しなければいけません。
白の狙いを理解すれば対処するのは案外簡単だったりします。 - 第9章テーマ図:二間高ガカリの超難解型です。
私は定石を打ったことも打たれたこともないのですが、正直どちらも持ちたくないですね(笑)
シチョウが絡んでくるのは間違いなさそうです。
正しく対応できるようになる
難解なハメ手も多く収録しており、読み応えが十分にあります。
難解なハメ手は自信が使いこなすのも大変ですが、その分相手に仕掛けたときの破壊力は一局の碁を終わらせるほどです。
本書を何度も繰り返し読めば、ハメ手に対して正しく対応できるようになるでしょう。
また定石の裏側を知ることで、より定石に対して理解が深まる効果も期待できます。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:B