ヨセの目数について学べる
こんにちは!!
今回紹介するのは、MYCOM【出版】、石田芳夫【著】
「碁の計算学入門」です。
囲碁のヨセにおいて、目数の計算ができているのとそうでないのでは、一局の碁を打ち進めていく上で大変な違いです。
大部分のアマは計算の方法を知らずに、見当で打ち進めていく場合が多いと思います。
その第一感が正しければ問題ないのですが、そこまで碁は甘くありません。
私は常々実感しているのですが、並のアマ高段者と県代表クラスの違いの一つは、このヨセにあると思います。
本書では、目数の計算方法や研究を行っていきます。
目次
- 第1章:計算の基本
- 第2章:手筋と目数
- 第3章:目数一覧表
内容紹介
- 4目:小ヨセによく出てくる形なのですが、黒1は4目の大きさとなります。
小ヨセでは早めに打たれる手ですね。 - 黒A=6目:黒Aと打つ手は6目の大きさとなります。
小ヨセの初期段階に打たれる手で、一局の内にまず一回は出てくると言ってもいいほどの頻出形です。 - 約16目:基本定石から出てくる形です。
黒1は約16目の手と非常に大きく大ヨセですぐに打たれる手となります。 - 約20目:見ただけで大きい手というのはわかりますね。
目数に直すと約20目ということで、ヨセというよりは中盤で打たれてもおかしくない手となります。
このように、実戦に頻出する形の目数を覚えておくと、ヨセの精度が上がります。
ヨセが下手な人は、中盤まで大差で勝っている碁をヨセで逆転される屈辱を何度も味わうことになりますよ(。
ヨセで劣っていると序盤・中盤が互角でも勝てないのがツライですよね。
質の高い内容
ヨセが正確で「コンピュータ」の異名をとる石田芳夫九段の著書だけに、非常に質の高い内容になっています。
タイトルに「入門」とついているように、ヨセの勉強に初めて取り掛かる人にもオススメできます。
世の中のほとんどのアマチュアはヨセの勉強をしません。
有段者や高段者でさえ明らかにヨセが下手な人が少なくないのです。
私は初段くらいのときからヨセの棋書を買っては何度も読み返して勉強をしていました。
おかげで低段者の棋力のときでも6段などの高段者相手にヨセだけは競り負けることがなくて、相手や観戦者に驚かれたものです。
たぶん私みたいなタイプは少数派なのでしょうが、それだけヨセの勉強は上達のために効率がいいのです。
いままでヨセを勉強したことがない人は、本書をしっかりと読み込むだけでもかなりの棋力向上が期待できるのではないでしょうか。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:A