中級レベルの詰碁
こんにちは!!
今回紹介するのは、棋苑図書【出版】、橋本宇太郎【著】
「詰碁・奥の細道」です。
詰碁だけを勉強しても碁が強くならないことはたしかであります。
しかし、同時に詰碁をしっかり勉強することが碁の上達する一つの方法、しかも有力な方法であることもまちがいのないところであります。
上記は橋本宇太郎先生が本書に記述している一文です。
詰碁は単に石の死活の研究だけを目的にしたものではなく、形・筋・手順・駄目の重要さ、そういう石と石の競り合った場合に必要ないろいろな技法の修練が真の目的なのです。
戦いになった途端に急に碁が崩れるという人は、詰碁をしっかりとやりましょう。
打たれ強い碁に変身することができると思います。
本書は下記のシリーズになります
このシリーズは私が所有している詰碁の中でもかなりのお気に入りで、何回も繰り返し解きました。
内容紹介
全180問の詰碁が収められています。
また、詰碁の題名には松尾芭蕉の通ったところ、見たところ、それらを使っています。
↑黒先生きです。スッキリとした形の詰碁ですね。
うまく二眼を作ることができるでしょうか?
↑黒1が手筋で、まずはこれを導き出すのが大事です。
白2なら黒7まで一本道で生きです。
途中、白2で3なら黒2に切って生きます。確認してみてください。
↑正解の図が見えても、黒1は白2と裏切られて、白8まで生きることができません。
↑黒先生きの問題。
手順が大切です。
隅に一眼を作りに行くところからスタートします。
↑正解は、まず黒1と広げ白4まで交換した後に黒5の放り込みです。
初手で黒5は生きることができません。
その変化については各自研究してみてください。
↑続いて、白1に黒2でオシツブシの筋で生きます。
こんな狭いところですが生きる手はあるものなのですね。
ほぼ一本道ですが頭の中で読めたらかなりの棋力だと思います。
良問揃いの名著
他のシリーズ同様に、本書も良問揃いの名著になります。
問題数も多く、欠点を敢えて挙げるとすれば、解説が少ない事ぐらいかもしれません。
もっともアマ高段を目指す為には、本書レベルの詰碁は自力で研究できるくらいにはならないといけませんが。
また本シリーズはすでに絶版になっており入手するのが困難なのが残念です。
いつか前田詰碁のように復刻版が出ること期待しています。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:S