裏定石で碁がたきを粉砕!
こんにちは!!
今回紹介するのは、土屋書店【出版】、高木祥一【著】
「碁がたきを粉砕する裏の裏定石必勝法」です。
私は、相手が正しく対応すると仕掛けた側が悪くなる手をハメ手・定石ハズレ・ウソ手等、相手が正しく応じても互角・互角に近いワカレになる手を裏定石と定義しています。
しかし棋書によっては私の定義と同じものもあれば、今回のように「裏定石=損のない定石はずれ」としているものもあり、明確には決まっていないことに注意してください。
本書の著者の高木祥一先生は、安倍吉輝先生と並んで裏定石やハメ手系の棋書を多く手掛けていることで有名です。
ちなみに本書の題名を見て「裏の裏って表じゃん!」と突っ込んだら負けなのでしょうね。
しっかり対策しておこう
裏定石の勉強はハメ手同様に邪道と感じる人も多いかもしれません。
しかし実戦で仕掛けられ受け損なった場合、全責任は自分にあります。
泣き言は許されない厳しい世界なのです。
例えば、ネット碁「東洋囲碁(タイゼム)」の高段者連中は結構裏定石とか仕掛けてきます(笑)
時間の少ないネット碁とかでは裏定石とかは特に有効だったりします。
目次
- 第1章:小目の裏定石 11型
- 第2章:目ハズシ、星、高目の裏定石 13型
- 第3章:ハメ手に強くなる 15型
となっ第3章では、「損のある定石はずれ」、つまりハメ手についての章になり裏定石とは少し変わります。
内容紹介
↑昔のトップアマである安永一さん創案の幻惑手です。
小ナダレ定石の変化型ですね。
この手は右下方面に黒の勢力があるとより効果的となっています。
↑白1は素直な手で、この配石なら黒も外勢が厚く打てます。
白が完全なハマリというわけでもないみたいです。
↑白1の曲がりはなかなか考えた手です。
黒は2のカケツギで、続いて白3と取るくらいですから、黒4とカケて整形します。
右下方面にある黒のシマリが非常に良い位置にありますね。
↑白1から白3に対しては、黒4が妙手です。
この型ではこれが有名ですね。
変化図は省きますが、白5と取るくらいなので黒はシチョウがよければ8と抱えて黒の外勢が素晴らしすぎます。
この図は白失敗。
↑黒シチョウ不利でも、黒1から3とカケる手があります。
やはり右下の勢力と相まってこの配石では有力です。
↑白1から3と打つのは白完全なハマリで、黒4・6と隅の黒2子を助け出す手が生じるので全くダメです。
黒10の後隅の白は生きることはできますが、二眼生きに等しく中央の白もダメヅマリで弱いです。
破壊力のある型が多い
安倍吉輝先生の著書と同じく、破壊力の高い型が多いです。
当然うろ覚えでは仕掛けた側も大怪我しかねないので、しっかりと身につけてから碁がたきを粉砕しに行きましょう!
仕掛けられた碁がたきは驚くことでしょうが、これも囲碁の醍醐味ですね(笑)
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:A