とてつもなく難しい詰碁集
こんにちは!!
今回紹介するのは、山海堂【出版】、橋本宇太郎【著】
「発陽論」です。
Wikipediaより引用。
『囲碁発陽論』(いごはつようろん)は、囲碁の手筋や詰碁を収めた棋書。
作者は名人碁所であった4世井上因碩(道節)で、1713年(正徳3年)に完成した。難解なことで知られ、別名「不断桜」。「発陽論」とも記される。
(中略)
現在も解説本が出版されており、もっとも難解な詰碁集としてプロ棋士を目指す者にとってのバイブル的な存在となっている。
発陽論(はつようろん)という単語は、ある程度の碁打ちになると知っている人が多いと思いますが、実際に解いたことがある人はどれだけいるのでしょうか。
古典詰碁の中でも難易度の高さは最右翼です。
30手も50手も読む必要がある問題がゴロゴロしてるのです。
参考までに下記に古典ブログの記事のリンクを貼っておきます。
・「玄玄碁経」
・「碁経衆妙」
・「官子譜」
・「死活妙機」
速攻で挫折しました
白状しますと、私は問題の最初の方で挫折しました(笑)
最初の方はまだ自力で解けるのですが、少し進むとレベルがケタ違いに上がっていって、手が付けられなくなりました・・・。
初めて解こうとしたのが初段の時で、その時は5段になってから再び解こうと思っていました。
当然アマ5段でも歯が立たず、県代表レベルになった今ですら解く気も解ける気もしません!!
プロでも解ける人は一部との噂も・・・
「プロ棋士を目指す人のバイブル」と言われているので、プロ棋士ならみんなサクサク解けるのだろうなと思っていましたが。
しかしどうもそうではないらしく、一部のプロ棋士(上位プロ)ぐらいという話を聞いたことがあります。
また未だに完全解明がされていないらしく、発陽論も他の古典詰碁同様、出版社や著者が違う本が世の中にいくつか出ているのですが、本によって答えがコロコロ違ってるらしいです。
目次
- 活之部
- 死之部
- 劫之部
- 勝之部(セメアイ)
- 征之部(シチョウ)
- 雑之部
- 問題図
内容紹介
↑活之部の問題です。黒先生き。
↑初手は黒1のツギ。白2と抑えられて、部分的には生きる広さはありませんが、外側に味を求めます。
白6はAを防いで仕方なく、以下手順を尽くして、黒11のハネを先手で打てることができました。
そして仕上げは黒13からの15!BとCが見合いで黒生きています。
黒11のところに石がなければ白Bに打たれて死ぬ形ですね。
↑黒1に対して、白2と根拠を奪ってきた場合は、白10までは前図と同じ要領で、ここで黒11が気が付きにくい手筋!!
この手筋のおかげで黒13・15を先手で打つことができ、黒21までピッタリ生きです。
ちなみにこの問題は本書では簡単な部類です。
鑑賞用にするのが無難
よほど詰碁大好きな人でもない限り、普通は鑑賞用にしておくのが無難でしょう。
腕自慢の人は是非挑んでみてください。
これほどレベルが高く筋も綺麗な詰碁は日本囲碁界の宝物です!
まとめ
対象棋力:6段以上
評価:S