ハメ手を打たれても慌てないようになれる
こんにちは!!
今回紹介するのは、東京創元社【出版】、李昌鎬【著】
「イ・チャンホのハメ手対策」です。
皆さんは、ハメ手というものをどう捉えていますか?
「相手のミスを誘う汚い行為」、「碁の邪道」、「卑怯な戦法」などを挙げる人も多いでしょう。
しかしながら、ハマってしまう責任は100%こちらにあります。
盤上では自分の力以外頼れるものはありません。相手の無理を通せばその碁は負けますよね。
もしハメ手に引っかかったら、しっかりと対策をして同じ手に引っかからないようにしなければいけません。
厳しい勝負の世界、二度も同じハメ手に引っかかるのは愚者と言われても致し方ないでしょう。
本書ではハメ手のなかでも、メジャーな型が激選されています。
いわゆる広く浅くというタイプですね。
目次
- 第1章:星のハメ手(14型)
- 第2章:小目のハメ手(15型)
- 第3章:高目のハメ手(10型)
- 第4章:目外しのハメ手(7型)
内容紹介
↑黒△を活かそうとして黒1,3とツケノビ定石を打つのは、場合によっては有力な手法です。
しかしここで白4と上手が注文を付けてくることがあります。
私は3・4段の頃に、当時教えてもらってた先生に打たれた思い出があります。
↑三つの図はすべてハマリの形です。
- 左図:隅を取られて辺も打たれてしまってます。黒△が中途半端な石に。
- 中央図:隅をエグられ、やはり黒△が泣いています。
- 右図:隅を取られながら、連絡されています。
↑ハメ手破りの手としてよく示される手として、黒1があります。形の急所ですね。
- 左図:隅に白を封じ込めれています。
下辺もしっかりと止まっていて、黒9が先手なのが大きい。
黒11と曲がってじっくりと攻める体勢です。 - 右図:黒3を先手で打て、黒5が厚いキリ。やはり黒よしです。
↑ハメ手破りの別の手法を示します。
- 左図:黒3のハネもあります。ただ黒5と二段バネをすることが前提。
黒5でAはハマリ図に戻ってしまいます。 - 右図:黒の二段バネに対して、最も難しいのは白1の差し込み。ハメ手第二弾ですね。
ここで両アタリを気にして黒2と守ると、白3・5が成立して白は隅から下辺にかけていい地を持って治まることができました。
これは黒失敗。
ちなみにこの後、黒Aから隅を二段コウにする手段はありますが、本コウでないので手を出しずらく負けると黒の被害も酷いです。
↑黒の正しい応手を示します。黒2と下がる一手!
- 左図:白3・5と辺の黒石をかみ取ってきたら、黒8まで隅を頂きます。左辺の白石もカス石になっています。
- 右図:白3と両アタリを打って来れば、黒8まで一直線です。
これは白がまだ生きていないく、黒は左辺と下辺両方を打っているので黒不満なしです。
↑黒1と押えるのもあります。
黒9まで乱戦が得意な人向けの図です。
ハメ手を味方に
ハメ手を理解することは、元の形である定石を理解する事につながります。
また相手がハメ手を打ってきても、逆にこっちが内心ほくそ笑むことができます(笑)
一局の碁を自信を持って打ち進めるためにもハメ手習得は大事だと思います。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:B