一手の価値を数字で示す
こんにちは!!
今回紹介するのは、日本文芸社【出版】、石田芳夫【著】
「三段の壁を破る この手、何目」です。
石田芳夫24世本因坊をご存知でしょうか。
地にカラく正確なヨセを打つことから、「コンピュータ石田」の異名を取り、数々のタイトルを獲得した一流プロです。
石田芳夫24世本因坊はヨセを題材とした棋書を数多く出しており、その内容も非常に質が高いものです。特
筆すべきは序盤や中盤の一手にも数字で○○目と評価することでしょう。
もちろん適当に数字を決めているわけではなく、非常に明快で理路整然とした説明があります。
その為、ヨセの勉強する際にオススメする棋書は石田芳夫24世本因坊の著作が多いです。
本書は序盤中盤終盤の一手の大きさを数字で示し解説しています。
目次
- 序章:この手何目の考え方
- 第1章:序盤・この手何目
- 第2章:中盤・この手何目
- 第3章:終盤・この手何目
- 第4章:序盤・中盤・次の一手
内容紹介
- 25目相当:白1の二間ビラキはまず逃せない大場(というか急場)なのですが、目数に換算すると25目相当らしいです。
25目という大きさは序盤でも特大級の大場もしくは急場クラスになります。
図の二間ビラキは25目という大きさを知らなくてもすぐに打たなければいけない手であることはほとんどの人が知ってはいるでしょうね。 - 20目以上:右辺は黒が厚く白の薄い姿。働きながらその薄みをカバーする白1は20目以上の価値があります。
このような手がどれくらいの価値があるかの判断は難しく、恐らくプロでも意見が分かれると思います。
感覚的な部分も要求されるのが囲碁の難しいところですね。 - 約24目:よくある定石のその後の手ですが、黒1は約24目の価値があります。
布石が終わればすぐに打ちたいくらいの大きさですね。
碁会所のアマ高段者の碁を見ていると、この手を放置して他の小さな手をお互いに打っていたりすることも多く、見ているこっちがハラハラしたりしています(笑) - 後手16目:これもよくある形ですが、黒1と隅に飛び込む手は後手16目の大きさになります。
大ヨセでも優先順位の高いヨセですが、この手のように頻出する形の目数は丸暗記してしまうのが有力です。
わかりやすくおもしろい
やはり数字ではっきりと示してくれるのはわかりやすくていいですね。
ヨセの棋書ではありますが、序盤・中盤の力も鍛えられる内容です。
書いている内容が完璧に理解できなくても、大体の大きさをなんとなくでいいので覚えるだけでも効果があるでしょう。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:B