有段者向けの実戦型詰碁
こんにちは!!
今回紹介するのは、棋苑図書【出版】、橋本宇太郎【著】
「詰碁・五十三次」です。
橋本プロは、詰碁を勉強する際に、
ひとつの問題を急いで解決する必要はありません。
ゆっくりと時間をかけて、一日に一題でも、二日に一題でもよろしでしょう。
そしてある問題が解けなければ、あきらめて答をみるということでなしに、それは暫く後回しにして、次の問題をやってみるという風に、気長にやっていただきたい。
考えること自体が碁の勉強であって、決して無駄にはなっていません。
との考えを持っており、今でも誤ってるとは思わないそうですが、最近これとは別の考え方(下記)も有り得ると思うようになったそうです。
わからない問題があれば、すぐに答えを見て覚える。
これは私も愛用している勉強法で、特にアマの場合はこの方法で十分だと思います。
もちろん繰り返し解くという前提ではあります。
なお某プロ曰く、プロを目指すような(レベルの)人はこの方法だけでは不十分だそうです。
本書は、詰碁の大家である橋本宇太郎先生の詰碁をまとめたものになります。
内容紹介
1ページに2問の形式で、計240問の詰碁が収められています。
題名の「五十三次」にたいした意味はないとされています。
「碁の上達には昔の人が旅をしたように一歩一歩前進する以外にない、碁の世界には『こだま』や『つばめ』のような特急はない」という意味に解されてもよし、「単なる思いつき」だと解して頂いてもよろしいとのこと(笑)
↑黒先生きの問題です。
読む場所もそこまでないシンプルな問題ですね。
↑黒1から3は先手で打てます。
しかし、白4と取られた後に黒が生きる手段がありません。
実戦では生きる手段がないと判断してしまうかもしれませんね。
↑黒1と捨て石を増やすのがちょっとした妙手!!
白2と応じるくらいです。
↑ここで黒1からを決行します。
黒3を先手で打てるようになったのが3子にして捨てた効果で、黒5まで無事生きることができました。
↑もう一問、黒先の問題です。
バラバラになった黒石が生還するには、真ん中の白石を取るしか道はありません。
私は初めてこの問題を解いたとき、わからなくてすぐに答えを見ました(笑)
↑初手黒1(△)に放り込んだ後、黒3が決め手!!
この後白がどう応じても、種石が助からないことを確認してください。
詰碁力を鍛えるのにオススメ
と同様に、高段を目指す人にピッタリなそこそこの難易度の問題が沢山あります。
詰碁が得意なら初段の人でも解けるでしょう。
私も上記の詰碁集のおかげで、読みの力がかなり付きました。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:S