流行りの新手新型を解説
こんにちは!!
今回紹介するのは、 東京創元社【出版】、梁宰豪【著】
「韓国の新しい試み (上)」です。
・「韓国の新しい試み (下)」
囲碁が強くなるための三大要素は、実戦・詰碁・棋譜並べです。
これらは別名、上達の三種の神器とも言われます。
そして棋力が上がるほど「勝つために」要求されてくるのが、定石の知識です。
特に現在の囲碁界はネットの発達の影響もあり、ものすごいスピードで新手新型が生まれてきています。
このような新手新型の研究をして使用するのはプロだけではありません。
アマでも高段者になればこれら新手新型を仕掛けてくることは珍しくないのです。
私もネット碁で5・6段あたりになった頃から、難解定石や新手新型を仕掛けられることが増えてきたという経験があります。
例え中盤の腕力や終盤の精密さが互角または自分が多少上でも、序盤の折衝で大きく差をつけられると勝つことは容易ではありません。
常日頃からの研究が大切なのです。
本書では世界の新手新型を解説しています。
目次
- プロローグ:新手の源流を探して
- 第1部:韓国の新手新型
内容紹介
- 第2型:白9は味方の石が多いからこその強手です。
黒も10と最強に応じてどうなるでしょうか。
一歩間違えると双方潰れてしまいかねないほどの戦いですね。 - 第7型:一間バサミの難解定石ですが、黒1に対して白2からが基本手順ではない手です。
事前研究をしていない手を打たれるとたまりませんね。
この定石は通常の定石本に載っていない裏コースが結構あり、実は危険性の高い定石であることを覚えておいてください。 - 第13型:二間高バサミの難解型です。
黒3からたくさんの変化があり、頭を悩ませます。
私もそれなりに勉強しましたが、黒白どちらも持ちたくない競合いになったりするので、最近では簡明型に逃げがちです(笑) - 第23型:本書ではミニ中国流や中国流の型も多く取り上げられています。
白12が新手でその意図はなんなのでしょうか?
実用的な型が多い
すぐにでも実戦投入できるような型が多いのが特徴です。
ネット碁などの早碁では新手新型を打たれても、知らないと正しく対応することは至難の業です。(時間のある大会ですら厳しい。)
逆に言えば相手が知らない手を打てば一気に優勢に持ち込むことも可能です。
知識量の差が勝敗に影響することは多々ありますので、事前研究はかなり重要なのです。
本書のような即効性の高い棋書は読んでおいてまず損はありません。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:A