ヨセを一通り学べる
こんにちは!!
今回紹介するのは、フローラル出版【出版】、工藤紀夫【著】
「二子強くなるヨセ学」です。
皆さんのヨセのイメージは何ですか?
「つまらない」、「面倒くさい」、「難しい」、「厄介」等々、ろくなイメージではないのが真実かもしれません(笑)
アマはヨセが苦手とよく言われるのも仕方ないかもしれませんね。
しかしヨセも勉強してみると意外と楽しかったりします。
なによりヨセが上達すれば、勝率も大幅にアップします。
中押しの碁はともかく、半分以上はヨセで勝負がつきます。
プロやアマ強豪ならどうしても詰まらない差はありますが、普通のアマの碁はヨセでいくらも逆転できます。
本書ではヨセの基本を一通り学ぶことができます。
目次
- 第1章:ヨセの基礎知識
- 第2章:1線と2線のヨセ
- 第3章:隅をめぐる大きなヨセ
- 第4章:ヨセの手筋39題
- 第5章:11路盤による総合研究
内容紹介
↑黒Aと打つ手の価値は14目です。
この計算は簡単で、下記のように考えて算出します。
- 黒Aと打った場合:黒地14目、白地0目
- 白Aと打った場合:黒地0目、白地0目
ただしあくまでも目数だけの話で、もしこれが種石とかになると価値さらに上がります。
↑黒Aと打つ価値は何目でしょうか?
答えはなんと18目で、前図よりも大きいのです。
本書ではこの18目となる計算方法も解説しています。
そしてほとんどのアマが実戦ではこの18目の手よりも前図の14目の手を優先するでしょう。
ある県代表クラスとアマ高段者の対局で、中盤まではアマ高段者が奮闘して互角かやや打ちやすい碁がありました。
打っている本人も優勢であることはわかっていたのですが、その後大ヨセからあっという間に差を詰められ追い抜かれてしまいました。
上述のような14目の手を18目よりも優先するような手を連発していたので当然の結果なのですが、打っている本人はもちろん認識できていません。
局後に「いつのまにか負けていた・・・。」と落胆していたのですが、ここでヨセの重要性に気がつくことができればこのアマ高段者の人はもっと強くなれたでしょう。
このように正しいヨセの目数を習得していないと、自分が知らない間にどんどん損を重ねることになります。
バランスのいい一冊
問題の種類・量・難易度のバランスがよく、読みやすいヨセ本だと思います。
ヨセの勉強に取り掛かろうとしている人にオススメです。
初段以上の棋力があれば読むのに支障はないと思います。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:A