布石の感覚を鍛える
こんにちは!!
今回紹介するのは、日本棋院【出版】、春山勇九段【著】
「布石のベスポジ」です。
布石の感覚を良くしたい・・・。これは県代表クラスになった現在でも変わらない願望です。
本書の出会いは自分が1級くらいの時でした。本屋で祖父に買ってもらったのですが、布石の知識なんてゼロに等しかった私は読めば読むほど「布石とはこう打つのか」と衝撃を受けたのを覚えています。
何度も何度も繰り返し読み、おかげで布石の方向だけはすぐに有段者~高段者レベルになりました。
早い段階で布石の基礎を身につけたことで、その後の上達するスピードも速くなったと思っています。
内容紹介
↑布石段階ではほぼ必ず発生する「ヒラキ」。このヒラキにも最もいいヒラキ方というのがあります。一路の差が勝敗を分けるということも珍しくありません。
この場合は黒1のヒラキが「三立四析」通りで正解です。これ以上ヒラくのは白からの打ち込みが怖く、これ以下は狭すぎな感じです。
↑模様の張り合いになれば「天王山」と呼ばれる盤上この一手!!が出現することがあります(笑)しかし高段者レベルでも逃してしまうことが多いのが現実。天王山を制せば碁に勝てるとまでは言えなくてもかなり有利になりますね。
黒1のケイマは白が打っても好点で、どちらかが占めるかで盤上の景色が全く変わります。「両ケイ逃すべからず」です。
↑自分がこの本の問題で当時一番感動したのがこの黒1!!
白の厚みを消しながら黒地を増やすという一石二鳥の手なのですが、実戦で打てたら最高です!
ちなみに「黒の剣先が白の厚みをぼかす」という表現もあります。
↑欲張って広くヒラくのも白2と打ち込まれて白の厚みが働く展開になります。
相手の強力な厚みを消す時の着手としてこのようなオオゲイマが正解になる問題は多いです。
何度も繰り返し解いて体で覚えよう!
一度読んで「はいおしまい」ではいけません。問題をひと目見て瞬時に答えが見えるまでやり込む手法は詰碁や手筋では常識ですが、このような感覚を問う問題にも同じことが言えます。
もし本書の感覚を自分のモノにすることができれば勝率は間違いなく上がるでしょう。
特に布石の基礎ができていない級位者や低段者の方が読めば、一気に棋力が上がる事も考えられます。私もそうでしたから。
布石は詰碁やヨセの勉強ほど辛くはありません。気軽に取り組めて効果も期待できるなんて非常にお得な勉強ですね!
まとめ
対象棋力:5級以上
評価:S