基本的なシステム布石を網羅
こんにちは!!
今回紹介するのは、日本棋院【出版】、依田紀基【著】
「新版 基本布石事典【上巻】」です。
布石が強くなる有力な方法に、プロの棋譜を30手(もしくは50手)ほど並べるというものがあります。
この方法のメリットとして下記が挙げられます。
- 並べる手数が少ないため、負担が少なく取り組みやすく継続しやすい事。
- 上記の理由より、数をこなしやすい。
- プロの布石感覚を体に覚えさせることができる。
- 流行りの布石や定石がわかる
本書は昭和五十年代に、林海峰プロによって刊行された旧基本布石事典が30年ぶりに改定されたものになります。
布石の明るさに定評のある、依田紀基先生が手掛けているのは心強いですね。
余談ですが依田先生の棋譜はアマが並べる教材として非常にオススメになります。
上巻では黒の「星と小目」の組み合わせでまとめています。
・「新版 基本布石事典【下巻】」
星のスピードと厚みに、小目の実利と戦闘力の組み合わせは、「中国流」をはじめ現在最も多く打たれている布石であります。
序盤50手ほどについてプロの実戦譜や参考譜を交えながら解説している形式になります。
目次
- 第1章:星・小目平行 41型
- 第2章:星・小目タスキ他 10型
内容紹介
↑第1章から一部を選出しました。
星ー小目平行の型は非常に多く、また実戦頻度もトップクラスになります。
中国流・ミニ中国流・小林流などの代表的なシステム布石だけでなく、特に名称のない布石も多く扱っているのが、基本布石事典の売りです。
この「名称のない布石」の解説が本書の価値を高めています。
有名なシステム布石は他の棋書でも取り扱っていますからね。
↑第2章から一部を選出しました。
タスキ型布石を扱っている棋書はまた希少ではないでしょうか?
意外と疎かにしがちな型ですが、しっかり勉強しておくべきでしょう。
自分のタスキの布石を勉強していなかったばっかりに、県大会でいきなり出てきて失敗したという苦い過去があります・・・。
自分が勉強していないところがここぞという時に襲ってくるのが現実です。
色あせない内容
本書は2008年発行ということで、2017年現在最新の布石と比べて遅れている所が少しあります。
しかしそれもアマレベルには関係のない話です。
また現在でも十分通用する内容がほとんどですので、気にしなくていいでしょう。
ちなみに自分は棋譜並べの代わりに本書を碁盤に並べていました。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:A