置碁で出てくる裏定石の解説集
こんにちは!!
今回紹介するのは、山海堂【出版】、呉清源【著】
「呉清源のこの手ご用心[置碁編]」です。
のシリーズになります。
置碁の上手側はあの手この手で下手側を翻弄してきます。
定石にない手・怪しげな手などお構いなしに打ってくる人も多いです。
とはいえ正しく対処できないのは自分が弱いのが原因というのが真実で、相手のせいにしていてはいつまでたっても上達ありえません。
ハメ手やウソ手には必ず咎めることができる正着があります。
逆説的に言えば咎める手があるからハメ手やウソ手とされるのです。
相手を咎める力を身につけるためには棋書を利用した勉強が欠かせません。
よほどの才能の持ち主でもないかぎり、実戦対局だけでそれらを身につけるのは至難の業です。
本書では置碁に頻出するハメ手やウソ手から裏定石と言えるものまで、幅広く学ぶことができます。
内容紹介
全105型と非常に量が多く、現在の棋書と比較して内容の濃いものになっています。
置碁だけでなく互先にも出てくるものも多く、ハメ手やウソ手のような正しく対処されたら仕掛けた側が悪くなるような型から、正しく対処されても互角のワカレにできる裏定石まであります。
- 一路ずれた大斜百変:大斜定石に類似していますが、星に石がありますので全くの別物になります。
実は簡明策が一番有力なのですが、見慣れない形で混乱して正しい判断ができなくなってしまうかもしれませんね。 - 彼強自保の実例:このように周りが敵だらけの場合の正しい守り方を示します。
通常の守り方だと思わぬ反撃を招いてしまいますので、ひたすら低姿勢で手堅く治まりたいところです。
正解手は意外と知らない人が多いと思われますが、互先でも使える手なので覚えておきたいです。 - 「六子以上の置き碁」:白4が上手らしい機略に富んだ手ですが、黒もしっかりと対策があります。
ここで急所にズバッっと打てる人は上達の見込みがあります。
実戦力がつく名著
置碁だけでなく互先にも役立つ内容で、内容をしっかりと自分のものにできれば置碁に出てくるハメ手・裏定石にはかなり対応できるようになると思います。
現在の棋書では見ることのできない型も多く、非常に面白くて貴重な一冊となります。
アマ高段者クラスの人でも読めば何かしら得るものがあるでしょう。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:A