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中盤 棋書

「大模様の攻防」~模様の消し方や侵略について

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模様を巡る攻防を解説

こんにちは!!
今回紹介するのは、棋苑図書【出版】、李昌鎬【著】
「大模様の攻防」です。

相手に大模様を張られた場合、そのまますべて地にさせても勝てる場合はともかく、普通は消すなり荒らしにいくなりする必要が出てきます。
当然相手は反撃してくることになり、消しに行った石が攻められたりすれば他に悪影響を及ぼしてしまいますし、最悪石が取られてしまえばそこで投了となってしまいます。
模様を消しに行くときの攻防で重要なのは当然ヨミの力ですが、それ以外にも形の急所や相場感覚なども必要になってきます。
本書はそれらの力を養成するための問題集となっています。

目次

  • 第1章:大模様への侵略
  • 第2章:大模様の消し方

内容紹介


↑黒1・3は模様を広げる常套手段です。
下辺の黒模様が大きくなりそうなので白としては消しに行きたいのですが相場は白4のラインです。
一路上は緩く一路下は深入りです。
黒3と黒△を結ぶライン上が相場という考え方は模様を消しに行く時に常に役立ちます。


↑さて黒の応手ですが、黒1・3・5と模様を囲うようではいけません。
白6から先手で決められ右下Aもスソアキで黒地は小さいです。
ただアマ高段者でも黒でこう打つ人が多いのですが、これが戦わずして黒の負けという最悪のコースです。
なぜ黒が悪いかを説明します。まず碁盤下半分だけで形勢判断します。
下辺黒地は右下が不確定ですが、せいぜい40目程度です。
一方左下白地が約20目、右辺白地が約10目の計30目程度。
これにコミを足すと下辺黒地とほぼ同じです。
中央の白石は2・4を利かしているので攻められる恐れはほとんどなくむしろ中央にプラスに働く形です。
残りの碁盤上半分ですが、黒も白も星からシマリを打っている形で互角で現在は白の手番。
以上より白有利ということができます。
この図で黒地が多いと判断する人は結構いるのですが、間違いですのでそこの認識を変えるべきです。


下辺の黒は強固な形ですのでとりあえず黒1などと上から攻めるところです。
仮に下辺の黒模様が消えても他で得すればいいのです。
続く白2もサバキの好手で、なぜこの手がいいのかなどを解説してくれています。
白2のような手を実戦で打てるようになれば相当な棋力の持ち主ですよ。

大模様恐怖症を克服できる

相手に大模様を張られたときに正しく対処できる力があれば大模様は怖くなくなります。
これは訓練によって手に入れることができます。
本書は模様を取り扱った数少ない棋書となります。

まとめ

対象棋力:初段以上
評価:A

-中盤, 棋書

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