リーグ戦敗退
11月9・10日に東京で行われた「第56回赤旗名人戦」の全国大会に出場してきました。
・【囲碁】第56回赤旗名人戦県大会で優勝!!
結果から報告しますと、1勝2敗で残念ながらリーグ戦を抜けることができませんでした。
一回戦で難解な碁を勝つことができて好調なスタートを切ることができたのですが、二回戦でほとんど勝ちかけている碁を普段はしないような見落としをしてしまい逆転負けしたのが痛すぎました。
2勝すればリーグを抜けることができるのでまだチャンスはあるのですが、三回戦でも二回戦の負けを引きずってしまったのか勝つチャンスを逃がしてしまいました。
年々参加者のレベルが上がっている本大会ですが、厳しい結果に終わってしまったと思います。
対局紹介(リーグ戦一回戦)
実戦譜1
一回戦の相手は滋賀県代表の方で、私の白番です。
黒△と打った場面で、左辺のワリウチが急がれます。
白1から3と黒の勢力圏のなかで居直ったのですが、黒10から12と上から来られて個人的にはあまり打ちやすいとは思っていませんでした。
右辺の黒模様が大きくまとまるのに気をつけないといけないからです。
ただしAIの評価値は黒12時点で白60%以上ではあります。
そして白13から15・17で評価値が一気に下がってしまい、黒50%を超えてしまいました。
白が捨石を使って形を整えたつもりだったのですが、実際は黒に地を稼がれた上に根無し草になってしまっています。
黒20も絶好手になってしまっている点も見逃せません。
白13ではAに守るかBに先行していれば問題なかったみたいです。
また白17で18に打つのも有力とAIが示していました。
参考図1・2
AIによる研究で実戦より一路上のワリウチの方が良かったことがわかりました。
黒2からツメてきても白3のツケからサバけます。
参考図1のように黒4と引くなら白5と中央に逃げるのがわかりやすい。
参考図2の黒4・6と来ても白7まで、Aの弱点があるのでこれも白は厳しく攻められることはないでしょう。
実戦譜2
その後黒1から中央白を切断され黒15まであちこち薄くなり、苦しい局面にしてしまったと思っていました。
ところが黒15時点でAIの評価は白70%を超えていました(笑)
ただそれはAIのように打てればの話ではありますが・・・。
実戦譜3
その後戦いは続き、左辺の白一団をなんとか生き、白1のツケを打つ手順に回っては白優勢がハッキリとしました。
最後は相手が頑張りすぎて黒地に手が生じ、白の中押し勝ちとなりました。
終始苦しい碁だと感じていたのですが、囲碁AIの解析では白がずっと優勢だったのには驚きましたね。
対局紹介(リーグ戦二回戦)
実戦譜1
二回戦は鹿児島県代表の方で、私の白番です。
黒△に対して白3・5はその場の思いつきですが、AIの解析でも悪くなかったです。
他にも候補はいくつかありますが、大体この辺に打っておけばいい感じでした。
黒18までAIの評価値は白70%を超えていたのですが、打っている時は白の足が遅く打ちづらいと感じていました。
参考図1
実戦譜の白7では参考図1の白1と打つ方が良く、今なら黒2と受けるくらいなので白3と構えます。
実戦では白1に手を抜かれたのでこの図の方を私は採用したいですね、
この後白Aと圧迫する手段が有力な後続手となります。
実戦譜2
左下の消し方が難しく、正直な話をしますと勘で打っていました(笑)
白21まで消したわりには黒地は減っていないという意見があり、私も他にうまい消し方があったのだろうなとは思うのですが、白21時点でAIの評価値は50%を上回っていますので互角の形勢ではありました。
右上の黒もまだ弱いですしね。
実戦譜3
その後白がうまく優勢になって残すは小ヨセのみとなっていました。
黒1・3に対して白4と手を抜いたのが酷い見落としで、黒5・7で手にされてしまいました。
白2で6に打っておくか白4で5に手を入れておけば問題なく、それで盤面でも白が勝っている碁でした。
大事な大会でこんな簡単な手を見落とすのは流石にショックで、普段の碁の勉強不足が現れたのかもしれません。
最後は黒の6目半勝ちでした。
決めきれない弱さ
私が打った感触では、二回戦で負けた方より一回戦で勝った方の方が強かったのですが、これが碁の難しいところですね。
ともかくここで決めきれない弱さが私の今後の課題でしょう。
三回戦の碁は後編で紹介します。
・【囲碁】第56回赤旗名人戦全国大会に出場してきました!【後編】