多くのハメ手を収録
こんにちは!!
今回紹介するのは、平凡社【出版】、大竹英雄【著】
「定石全科3 ハメ手を粉砕」です。
「ハメ手」はアマにとって特別な響きがあります。
下手側にとっては恐怖の的であり、上手側にとっては脅迫の種のようなものと本書の冒頭に書いています。
「ハメ手」という言葉自体、上手が秘密兵器のように用い、下手が自己弁護の為に用いるのは正しい態度ではないともあります。
とくに自己弁護に用いられる事については私も何度も現実で遭遇したことがあります。
相手に手がない所を仕掛けられ、受け損なって負けた後に「ハメ手を打たれて負けた」などと嘯く人を見たことはありませんか?
負けた言い訳として使われているのですが、なんとなく相手が悪いというニュアンスがありあまり好きではないやり取りではあります。
本来の「ハメ手」は「相手の筋悪やヨミ不足を誘い出す可能性が高い、手広い手段」であり、本来の「ハマリ」は「誤り」にしか過ぎないのです。
ハマリは筋悪やヨミ不足や無知・欲張りなどから生じることを知り、しっかり勉強すれば自信をもってハメ手に立ち向かえるでしょう。
目次
- 第1章:小目のハメ手
- 第2章:目ハズシのハメ手
- 第3章:高目のハメ手
- 第4章:星のハメ手
内容紹介
- 第1章:上ツケ定石からの派生ですが、黒7・9は現在ではあまりいい手ではないです。
とはいえ正しく応じないと黒が良くなってしまいます。
そのため旧定石とはいえ現在ではハメ手扱いなのです。 - 第2章:白6が珍しい手ですが、意外と有力な手段です。
私も機会があれば使ってみようと思っている手で、ハメ手とは言えないかもしれませんね。 - 第3章:白8は知らない人も多いかも知れませんが、簡明を期した手です定石のひとつとなります。
しかし黒9が定石ではない手でハメ手。
これを撃退してこそこの定石を理解しているといえます。 - 第4章:クリックミスではありません(笑)
置き碁用のハメ手なのですが、なめてかかると痛い目に遭うかも?
互先なのですがネット碁で打たれたことが何回かありました。
定石理解にも役立つ
1979年出版と比較的古い棋書になります。
そのため現在の棋書ではあまり取り扱っていないハメ手もあります。
ハメ手は相手が知らない事が最も大事なことですので、これはメリットと捉えることができます。
また、定石を深く理解するためには派生するハメ手にも詳しくなる事が必須です。
本書のハメ手を学べば、関連する定石をより深く理解することができるでしょう。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:B