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序盤感覚 棋書

「石の方向・大場の感覚」~序盤の攻防が強くなる!

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序盤の次の一手問題集

こんにちは!!
今回紹介するのは、東京創元社【出版】、曺薫鉉【著】
「石の方向・大場の感覚」です。

布石のある局面で、「次の一手は?」というときに、着手する人の棋風が反映されるのは当然のことです。
しかし囲碁には、「この一手」といえる場面も多数あります。
強い人ほどそういう所を逃しません。
布石で知らない間に不利になるという人は、そのような分野の感覚がまだ研ぎ澄まされていないのです。
それは正しい努力を継続することで手に入れることができます。
本書では、布石の感覚が身につき自然に基本テクニックが磨かれるような問題編集がされています。

目次

  • 第1章:序盤の打ち方
  • 第2章:攻めと守りの打ち方
  • 第3章:次の一手30題

内容紹介


↑右辺の白○が攻められそうな形ですが、黒はどう攻めるのが正しい方向でしょうか?
勢いやその日の気分で攻める方向を決めていてはいつか上達は止まってしまいます。
攻めた後の図を想定して攻めの利益は上がっているのかを考えられ得るようになれば、ワンランク上の碁を打つことができるでしょう。

↑黒1が急所で正解です。
これによりまず下辺黒模様を盛り上げます。
白2に黒3と追撃する手が右上の黒の構えの補強も兼ねます。
そして白4に黒5のボウシが絶好の一手で、黒のペースになっています。
まだ右辺の白は攻められる形で、参考になる攻め方の例ですね。


↑単に黒1と飛ぶのは、白2と急所に飛ばれ、黒3が必要になり白4までそこそこの地を持って治まりました。
下辺黒模様がへこんだ上に、右辺白が強くなったので右上の黒の構えも薄くなっています。
黒1は悪手というわけではなくこう打てれば立派な有段者なのですが、高段者を目指すならもっと厳しく行きたいところなのです。


↑黒1・3の手法も部分的には有力ですが、この場合は白が完全に生きたのと右上黒が薄くなっているので失敗です。
下辺の黒模様は盛り上がってはいるのですが、全部黒地にするには広すぎますし、ここしか大きな地を見込めない碁形は勝ちにくいとしたものです。


↑よく黒1から攻める人がいます。
場合によっては好手になりますが、この場合は白8まで整形され右上の黒の構えも薄くなっていますので失敗です。
黒は小さい実利に走って全局的には損をする進行でした。
もっとスケールの大きい攻めをしたいのです。

実力を上げる良問

難易度のやさしい問題ばかりで、布石の実力をあげるためにはとてもいい本です。
布石で遅れなくなれば、中盤以降を楽に戦えます。
石の方向の感覚を磨くことはアマの人にとって比較的やり易い分野だと思いますので、オススメです。

まとめ

対象棋力:3級以上
評価:A

-序盤感覚, 棋書

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