ヨセの大きさを研究
こんにちは!!
今回紹介するのは、毎日新聞社【出版】、石田芳夫【著】
「石田の次の一手何目?」です。
囲碁には大きい手や小さい手があります。
その手の正確な目数がわかれば最高なのですが、なかなかそうもいかないですよね。
アマの場合は、大体の大きさでいいので一手一手に何目くらいという目安を立てて、大きい手から順番に打っていくことが有力になります。
大雑把に5目くらい、10目くらい、15目くらいというような感じでいいでしょう。
私がいままでアマ高段者の碁を見ていると、それすらできていない人がかなりいました。
アマはヨセが苦手と言われるだけありますね。
本書は、序盤から終盤にかけて、一手の大きさを研究していきます。
目次
- 計算の仕方
- 序盤の計算
- 中盤の計算
- 終盤の計算
- 勝負所の計算
内容紹介
↑中盤の計算から。
黒△に打った場面で白1を利かした後に、白3と打つ手の大きさはどれくらいでしょうか?
単なる地の目数だけでなく、双方の強弱に関わってくる事を意識してみてください。
その後の進行は白15まで。
白3と打ったことで左下の白が10目強の地を持って安定しました。
さらに白aとおさえる手も残り下辺もなかなかの白地です。
以上から白1・3は20目打以上の手となります。
↑逆に黒1と打たれると、隅の白地がなくなり黒地ができそうになります。
また黒は自身が安定し、次に黒aと攻める手も出てきます。
実戦の白3という手はまだ盤が広いのに、重箱の隅をつつくような手と思っている人も多いかと思われますが、相当な大きさなのです。
双方の根拠にも関わる急所であり、実戦に出てきたらまず逃してはいけないところになります。
もし同じような形が現れても、白も黒も安定しているのなら、実戦の白3と打つ手の価値はかなり下がりますのでご注意ください。
要は形だけを覚えて真似するのは良くわけですね。
碁が成長するキッカケに
このように、一手の大きさについて少しでいいので意識して打っていけば、碁が大きく成長するでしょう。
ヨセの勉強はひたすら計算をするようなイメージがあり、敬遠しがちかもしれませんが、案外感覚的な要素も多いです。
結局囲碁とは地の大小で勝負を決めるゲームですので、ヨセが強くなれば囲碁が強くなるに等しいことは当然とはいえば当然ではあります。
私も初段くらいの時からヨセの勉強に取り組み始めましたが、おかげで同棋力帯にヨセ負けることはほとんどなくなりました。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:A