玄玄碁経を簡単にした問題集
こんにちは!!
今回紹介するのは、山海堂【出版】、二口外義【著】
「玄玄碁経入門」です。
・「玄玄碁経」
有名な古典詰碁のひとつに「玄玄碁経」があります。
非常に質の高い詰碁で、囲碁上達のためにも是非読んでもらいたい名著ではあるのですが、並のアマ有段者ではやや荷が重い難易度かもしれません。
本書は幅広い棋力の人でも古典詰碁を楽しめるように、「玄玄碁経」の中から簡単な問題を選出し、またその関連問題や練習問題を多く入れたものになります。
私がこの本に出合ったのはアマ初段くらいの時でしたが、比較的簡単に取り組めた記憶があります。
内容紹介
全部で200問収録されています。
↑このようの上下を分けて1ページにつき問題が二つあります。
101問目以降を読む時に他の人から見ると、本が逆さまになっているという欠点があります(笑)
↑白先生きの問題ですが、当時の自分は正解の筋に感動しました。
黒のダメヅマリを利用して白は生きを目指します。
実戦に出てきても不思議ではない形ですね。
↑正解は白1を決めてからの、白3のキリです。
黒4と打てば白5と一旦逃げ出し、黒6をみてからの白7のホウリコミです。
例の手筋が見えてきましたでしょうか?
↑前図の続きで、黒1と取り白2のアタリに黒3と打ってしまうと、白4で世にも珍しい両ウッテガエシの形で黒を逆に取る事ができます。
私はこれを実戦で一回決めたことがあり、とても爽快でした(笑)
頭の中でここまで読むことができたらアマ有段の棋力は間違いなくあるでしょうね。
↑白3に対して黒4と打てば、白5と逃げ出します。
黒6と打つしかないので白7とホウリコミ、次に黒aと取っても白bで黒はアタリにツグことができません。
黒はダメヅマリのせいでどうにもならない形なのです。
ダメヅマリは身のツマリと言う格言がありますが、覚えておいて損はないでしょうね。
詰碁力が上がる
プロは皆、修業時代に古典詰碁を解くといいます。
そんな優秀な古典詰碁の簡易版に当たる本書も良問が多いです。
古典詰碁に取り組む前に本書で体験入門をしておくのはどうでしょうか。
基本的な手筋が沢山出てきますので、何度も繰り返し読めば棋力上達にも繋がるでしょう。
ちなみに私は本書を10周以上は読み、答えを瞬時に見えるところまでやり込みました。
問題数も多く難易度も高くない本書は知名度こそ高くはありませんが良著だと思います。
まとめ
対象棋力:3級以上
評価:A