小林布石の原点
こんにちは!!
今回紹介するのは、フローラル 出版【出版】、小林光一【著】
「進化する布石構想」です。
システム布石に棋士の名前がついているのは、「秀策流」のほかに「小林流」があります。
小林とは日本のプロ棋士の小林光一九段のことです。
本書のはしがきより引用
専門家を目指したときから、私は布石の重要性を感じて研究を重ね、いろいろな道を経て現在のスタイルを作り上げました。
布石は局面が広いので常日頃、碁に対してどんな姿勢でいるかが問われてくるのです。
またトッププロとの対局はたいへん厳しく、布石でちょっと遅れるとそのまま形勢を持っていかれてしまいます。
プロとして安定した勝率を残すためには、どのような布石がいいのか。私の研究の中心はここにあったといっても過言ではないでしょう。
そして作り上げたのが「小林流」でした。
この布石は日本だけではなく中韓でも研究され、現在でも有力な布石として広く使われています。
本書ではそんな「小林流」の初期の頃の研究成果を解説しています。
目次
- 第1章:布石の考え方
- 第2章:小林流の考え方
- 第3章:新小林流
- 第4章:世界に見る小林流
内容紹介
↑黒1と構えた形が「小林流」です。
この後白は右下小目にカカってくることが一般的で、そこでの攻防が非常に重要になってきます。
黒1をAに打つと「小林流」の変形型になります。
小林流の特徴は「地にカラい」「早足」です。
相手の応手次第では一気に優勢を築くことができます。
↑黒1と打つと「新小林流」になります。「
小林流」と比較してあまり知名度がなく、知らない人も多いかもしれません。
新小林流の特徴は「じっくり」「早足ではないが遅れもしない」「地にカラい」となります。
本書ではこれらのシステム布石を解説しています。
小林流を勉強するならまずこの本
「小林流」はとにかく地にカラく足が早いのが特徴です。
いくつかある「小林流」の棋書の中で本書はまさに原点ともいえ、「小林流」を勉強したい人がいましたら、まずはこの一冊をオススメします。
私もアマ3段くらいの時に、本書で小林流を身に付けて大会やネット碁で使いまくり高い勝率を上げてることができました。
実は私にとってシステム布石を勉強するために購入した初めての棋書が本書になります。
それまでは適当に布石を打っていたわけですが、本書を読んで以降布石の勉強の重要性を認識することができ、力を入れるようになりました。
まとめ
対象棋力:初段以上
評価:A