・県名人戦二連覇達成!!前編
去年の県名人戦では1局目を負けた後に運良く2連勝することができてタイトルを獲得しました。
逆に言えば1回勝ったとしても油断はできないということで、流れ的には1-1に持ち込まれると先に勝った方が追い込まれる心境で不利になるでしょう。
そういう意味でもこのまま勢いで2局目も勝ちにいかなければいけませんでした。
対局紹介(第2局)
実戦譜1
2局目は私の黒番で、1局目と同様にダイレクト三々からのスタートなりました。
白△と迫ってきた場面で黒1・3は正直な手ですが疑問手で、黒5・白6・黒2が有力な進行でした。
想定内の手ではありますがやはり白4のノゾキが鬱陶しく、ツグわけにもいかないので黒5・7・9から反撃しますが、隅の地を先に損しているので良くない展開です。
白10でA(評価値白63%)とオシて白4を捨石にしながら下辺を大事にしていれば黒が不利な布石となっていました。
実戦は白10と飛んだため黒11のノゾキが好手となり互角の布石に戻りました。
白12に対して黒13と早足に打ちましたが、AIの解析ではBと手厚く取っておくほうが評価が高かったです。
実戦譜2
白1から再び布石が始まりまが、ここから白の疑問手が出てきます。
白7は18と打ち込む方が厳しく、黒8を先手で打って黒10の両ガカリに回っては黒のおもしろい形勢になりました。
ただAI的には黒10でA(厳しい!)の方が良いとのこと。
白23からの手段も黒26まで白の一等地が消えては黒に不満はありません。
白27の攻めから反撃に出ますが、黒30とスベって逆に上辺の白が薄く黒Bの好点も残っています。
このあたりで私は黒優勢を意識し出しました。(黒30は評価値黒78%)
実戦譜3
その後左上はフリカワリの形となりましたが、黒△を取っても白は生き形ではないのが自慢です。
それを横目に黒1・3から中央を突破して黒7(評価値黒88%)と切っては負けられない碁となってきました。
黒は地合いでリードしている上に白石の方が薄いからです。
とはいえ対戦相手のAさんには、これまで優勢な局面を何度もひっくり返されており、土俵を割らない我慢強さは特筆すべき点です。
実戦譜4
黒△と打った場面。
白に下辺を受けさせてから黒Aのツケ(Bの切り狙いで成立)に回ろうとしたのですが、相手も察して手を抜いて白1に回りました。
ならばと黒2から6と白4子を取り込み形勢は黒の勝勢なのですが、よく考えると黒2でCと打てば白石全体が死んでおり、黒4でも黒Cで死んでいました(笑)
もう勝ちがほとんど確定していたという気持ちが読みを雑にしていたのですが、反省すべき点です。
この後は下辺は白が生きたものの、盤15の形勢で小ヨセまで進み最後は相手が時間を切らして終局となりました。
今後の大会に向けて
一年の最初の大会ということで幸先の良いスタートを切ることができました。
県内の第一人者に2連勝できたのは自信にもなり、今後の大会に向けて弾みが付きそうです。
ただし反省すべき点も多々あったので、より精度の高い碁を打てるように精進していきたいですね。