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システム布石 棋書

「現在布石の最前線」~布石の歴史とシステム布石の解説

投稿日:2017年3月16日 更新日:

システム布石を広く浅く解説

こんにちは!!
今回紹介するのは、河出書房新社【出版】、小林 覚【著】
「現在布石の最前線」です。

現在の布石は、三連星・中国流・道策流(ミニ中)のように体系化布石・システム布石として全局的定石のように研究がされています。
これらの分野は感覚や読みではなく、知識力が問われます。
どのように運用され、あるいは妨害されるかを知っているかいないかで一局の命運を分けることも珍しくありません。

布石に歴史あり

また布石にも歴史があります。本書のはしがきより引用。

布石の変革は時代と無関係でありません。
「互先置き石制」の廃止は遣唐使の廃止とつながり、本因坊道策の全局的布石は元禄、本因坊秀策の系統的な布石は幕末と深く関係しているでしょう。「新布石」は統制主義への反発と見ていいし、コミもまた平和の産物として、芸から勝負への囲碁の競技化に関連しています。
現在のシステム布石全盛期時代を、後人はどう解釈するでしょうか。

本書が出版されたのは1999年。
2017年現在では、AIによる囲碁の革命がおきており、当然布石も劇的に変化している真っ最中ですね。
まさに囲碁・布石に歴史ありです。

目次

  • 第1章:布石の変遷
  • 第2章:ワリウチの研究
  • 第3章:現在の布石

第1章では、布石の変遷を大急ぎで紹介し、第2章ではシステム布石の「ワリウチ」部分の研究を現段階で紹介。
第3章では現在布石を代表する数人の棋士から、システム布石の生きた実例を解説しています。

内容紹介


↑第2章のワリウチの話です。
白8までよくある布石ですね。
皆さんも何度も打たれたかと思います。


↑続いて黒は発展性の高い下辺から詰めるのが普通の発想です。
白は2もしくはaと受けるくらい。
次に黒からb,dと受ける手やcと打ちこむ形が詳細に説明されています。
時代のせいか、小ゲイマ受けの型はなかったです。


↑これも毎度おなじみの布石です。
今でこそ白6はあまり打たれなくなりましたが、一昔までは絶対の一手でした。


↑ミニ中国流(道策流)で白8のワリウチは今でもかなりの割合で打たれています。
2017年現在まで、ミニ中のワリウチ後の変化は次々と新型が出てきています。
当然ですが1999年出版の本書では、初期の型についてのみ書かれています。

少し特殊な布石本

一般に出ているシステム布石の棋書は、例えば「三連星」や「中国流」などに絞って詳しく解説しているタイプが多いのですが、本書では布石の歴史について触れた後、「ワリウチ」という分野に絞っているという特殊なパターンです。
また少し古い棋書ですので、現在の結論・見解とは異なっている事もあります。
即戦力かどうかで言えば最新の棋書に比べて劣るかもしれませんが、「布石」という分野に対してより深く理解する事ができる一冊と言えるでしょう。

まとめ

対象棋力:初段以上
評価:B

-システム布石, 棋書

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