ひと目で解く簡単な詰碁集
こんにちは!!
今回紹介するのは、マイコミ【出版】、趙治勲【著】
「ひと目の詰碁」です。
趙治勲プロは、むずかしい詰碁を一つ解くことよりも、やさしい詰碁を10か20解く方が上達のためになるという持論をもっています。
やさしい詰碁を100個、200個と、どんどん征服していけば、いつの間にか読みの力が養われるということみたいです。
私もこの考えに賛同し、アマ初段前後の時から簡単な問題を数多く繰り返し解いていました。
この際のやさしい詰碁とは、7・8割方は自力で解ける詰碁集が適切で、難解なものばかりやっても、実にならないと言われています。
やはり身の丈に合った問題でないと長続きしないものです。
「ちょっと簡単かな?」と感じるくらいの難易度が程よいのでしょう。
※ただプロを目指す人はこれだけでは不十分で、アマで楽しむ場合はこの方法で十分だと思います。
本書では入門してまもない初級者から入段を目指す中級者までを対象とした詰碁集です。
目次
- 第一部
- A:ひと目でわかる一手の詰碁
- B:少しむずかしい一手の詰碁
- 第二部
- A:一発で決める一手の詰碁
- B:次の狙いを持つ一手の詰碁
内容紹介
↑黒先生きの問題です。
非常に簡単な問題ですが、欲張ると痛い目に遭います。
このレベルの詰碁が実戦に出てきても間違えずに対応できるようになれば、有段者への道が見えてきます。
↑正解は黒1で、あっさりと生きることができます。
ここは眼形の急所でもあり、しっかりと二眼を作ることで「狭いながらも楽しい我が家」を手に入れることができました。
↑黒1とフトコロを広げるのは、白2のツケ、黒3(白2の一路右)、次に白Aとなりコウになってしまうことをご確認ください。
もし黒の外ダメがひとつでも空いていれば、白Aと取った後に黒1の一路左に打って押し潰しの形で生きることができるのですが、ダメヅマリには注意ですね。
詰碁の基礎力養成に役立つ
非常に難易度が易しく、超基本手筋が満載です。
詰碁をほとんど解いたことのない級位者には、私はまず本書を解くことを勧めています。
基本的に級位者用の詰碁ですが、詰碁が苦手な初段前後の人にも解いてもらいたいです。
何度も繰り返し解き、答えが瞬時に浮かび上がるまでやり込めば劇的に強くなれるでしょう。
私が本書に出会ったのは実はアマ5段前後の時ですが、基礎をやり直す効果はしっかりとありました。
本書は詰碁の入門書という立ち位置で名著と呼ぶにふさわしい一冊と思います。
まとめ
対象棋力:10級以上
評価:S