基本手筋を学べる実戦型詰碁集
こんにちは!!
今回紹介するのは、棋苑図書【出版】、橋本宇太郎【著】
「詰碁・中仙道」です。
のシリーズで、私の大好きな橋本先生の詰碁集の一冊になります。
私が本書に取り組んだのは、幽玄の間6段・東洋囲碁5段くらいの時だったでしょうか。
県代表を目指していた時期でしたが、読みの分野を鍛える為に詰碁を集中的に勉強していました。
そんな時に、シンプルな形で実戦に出てもおかしくないような詰碁を多数収録した、橋本宇太郎プロの詰碁集に出会えたのは幸運でした。
一日に50~200問ほどガリガリ解いていたのですが、当時はなかなかガッツがありましたね(笑)
もちろん効果は絶大で、次第に県大会でも上位に食い込むようになっていきました。
内容紹介
本書は180題の詰碁が収録されており、「中仙道」に関係のある題名が付けられています。
↑黒先白死の問題です。
如何にも実戦に現れそうな形ですね。
そこから仕掛けていくか迷う人も多いかと思いますが、うまく仕留めてください。
↑黒1が急所で、続く黒3が大事な手順で白は死にます。
答えを見れば「なーんだ簡単だな」と思うかもしれませんが、いざ実戦に出てきたときに仕留められる人は相当強いですよ。
詰碁は問題として出題されており、何かしら手があるのが保証されていますが、実戦ではそれらがありません。
↑黒1はいいのですが先に黒3と打ってしまうと、以下白に巧妙に打たれセキになってしまいます。
手順一つが命取りですね。
それにしてもこの失敗図は、白が黒に息つく暇を与えずに生きを獲得した感じが半端ないです(笑)
↑黒先コウです。
隅の特性を利用して手にできますが、この問題も実戦だと見逃してしまいそうな形です。
↑黒1以外はあり得ないですね。
黒3までコウに持ち込むことができました。
ちなみに黒1は二の一の急所でもあり、隅の詰碁では度々正解手となります。
有段~高段者が読みの力をつけるのに最適
本シリーズ共通の特徴なのですが、難解な詰碁はほぼなく、かといって易しすぎるというレベルでもありません。
有段~高段者の人が、さらに読みに力をつけるのに最適だと思います。
本書の詰碁を繰り返し反復していけば、相当な読みの力をつける事ができるでしょう。
読みの力は碁の力と同意義なので、強くなりたい人はかならず詰碁を解きましょうね。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:S