最も有名な詰碁集といえばこれ!
こんにちは!!
今回紹介するのは、山海堂【出版】、橋本宇太郎【著】
「玄玄碁経」です。
皆さんは古典詰碁を知っていますか?山海堂のシリーズでは
・「玄玄碁経」
・「官子譜」
・「碁経衆妙」
・「死活妙機」
・「発陽論」
が出版されていました。(過去形) ちなみに難易度は高い順に、
発陽論>>>>>>>死活妙機>玄玄碁経=官子譜>碁経衆妙となっております。
玄玄碁経についてはWikipediaより引用します。
囲碁についての中国の古典的な棋書。
南宋時代に著わされ、元代に再編されて現在まで残っている。
現存する棋書としては『忘憂清楽集』に次いで古いものとされる。
詰碁や手筋などの問題が多数収録されており、日本でも江戸時代から現在に至るまで囲碁の勉強に活用されている。
『玄玄集』『玄々碁経』と記されることもある。
要するにかなり歴史ある詰碁集で、現在市販されている詰碁の多くがこの玄玄碁経 の影響を受けているといっても過言ではありません。
最も有名な詰碁の一つと言って間違いないでしょう。
上を目指す人には必須な古典詰碁
また上記の古典詰碁はプロを目指す人は必ず読む本となっております。
アマでも上位を目指す人は、最難関レベルの発陽論以外は一通り読んだほうがいいでしょう。
玄玄碁経に取り掛かる時期の目安としては、下記の棋書を問題なく解けるレベルなら大丈夫でしょう。
・「初段合格の死活150題」
・「三段合格の死活 150題」
・「玄玄碁経入門」
・「碁経衆妙」
自分は初段の時に玄玄碁経に取り掛かりましたが、3段くらいあれば十分理解できると思います。
この本を5回以上は繰り返し読みましたが、おかげで詰碁力が大幅に鍛えられました。
目次
- 第1章:序ノ部
- 第2章:定勢・対局ノ部
- 第3章:珍瓏ノ部
三部構成ですが、第3章の珍瓏(ちんろう)=詰碁の部が玄玄碁経の大部分になります。
さらに珍瓏の部は、隅の部と辺の部(それぞれ簡明編と難解編)と中央・攻め合いの部の三つに分けられています。
内容紹介
↑隅の部簡明編の問題です。
白先黒死。一線にある白石を働かせるのがコツです。
↑白1がまず急所!ここを黒に打たれてはダメです。
続いて白3が手筋で、黒6までなら白7の両アタリ!!
↑前図黒6で変化してきても白9まで仕留めることができます。
次に黒Aと二子をとっても9に放り込めばカケ目になります。
↑こちらは辺の部簡明編です。黒先白死。
黒Aは白Bのコウ粘りが見え見えですね。
↑ということでコウ粘りを封じる黒1が正解でした。
玄玄碁経の詰碁は実戦系が多く筋も基本的なものが多いです。
また詰碁が苦手な人はまずは簡明編だけを解いていくというのも有力でしょう。
玄玄碁経は複数の棋書が出版されている
今回紹介したのは山海堂の橋本宇太郎編の改訂バージョンですが、この他に改訂前や別の出版社で呉清源・高木祥一・橋本昌二編などが出版されています。
中身の問題が少し違ったりしますが、問題の筋は同じ場合がほとんどなのでお好みで選んでいいと思います。
ちなみに原本の玄玄碁経は、これら現在版玄玄碁経とはかなり問題図が違うらしいです。
既に絶版に
ただ、すでに古典詰碁はすべて絶版になっており、入手が困難&値段が高騰しているという厳しい状況にあります。
電子書籍となっているものもあるみたいなので、そちらを検討する必要もあるかもしれませんね。
まとめ
対象棋力:3段以上
評価:S